FEATURE

ALEX MONROE
庭師になりたかった、あるジュエラーの物語

ジュエリーを通じて、イギリスの豊かな自然や日々の愛すべき情景を詩的に表現するアレックス・モンロー。決してトレンドに流されず、日常にごく自然に優しく寄り添うようなジュエリーは、彼の飾らない人柄そのもの。アレックスのプライベートなアルバムを紐解きながら、そのジュエリーに込められた思いをご紹介します。

ALEX MONROE (アレックス・モンロー)

ロンドンのジェリースクールを卒業後、1987年に自身のブランドをスタート。草花や鳥や虫など、作品の多くは自身がこよなく愛するイギリスの田園生活にヒントを得ている。ヨーロッパ各国をはじめ、アメリカやアジア諸国など世界中に大勢のファンを持つ。2008年にはイギリスジュエリーアワードでDisigner of the Yearを獲得。

アレックスはイギリス東部のサフォーク州で建築家の両親と4人の兄弟姉妹に囲まれて育った。大きな家の一部は学校で、一部は使われておらず、鉄の工具や何に使うか分からないようなふるい道具が山ほどあったという。時代遅れなさまざまなものとイングランド東部の豊かな自然に囲まれ、ワイルドな幼少期を過ごした。

最初からジュエリーデザイナーを志していたわけではない。地元のアートスクールを出てすぐに「現実の生活をしたい」という理由からガーでナーの仕事につき、その後パンクロックに影響を受けロンドンに移り住んだ。ロンドンではジュエリースクールに通いつつ、夜はレストランなどで働いていたという。もともと何か物を作るというのが好きだったため、以前から洋服など全て自分で作っていた。「たまたま空きがあったから」とはじめたジュエリーのコースが、幸運にも現在の彼を作るベースとなった。

アレックスはジュエリーのテーマに草花や昆虫など、好んで自然を選ぶ。彼にとって自然は色々なストーリーが湧き出す源。キュートで可愛らしい一面の裏側にある、隠された何かを探し出し、そこに少しだけエッジを利かせる・・・。彼にとって自然はまさに現実そのものなのだ。

アレックスはジュエリーを「パーソナルな」ものだと考えている。ジュエリーを作るときには、それを身に着ける誰かのために特別に作っているのだと思うようにしている。

彼のジュエリーを見つけた人が、それを好きになり、手にとってじっくり見て、そこに特別な何か―例えば、ちょっとしたディテールや可笑しなところを見つける・・・、そんな「旅」のようにささやかな過程を経て買ってもらいたい。その旅はジュエリーを身に着ける人にとっての特別な、秘密のストーリーになる。それが「パーソナルな」ジュエリーということなのだ、と。

Seven Secrets

ALEX MONROEの素顔に迫る、7つの質問

 

―好きな言葉を3つ教えてください。

(おかしなことに、なぜか)Yubinkyoku、Daisy、そしてYes!

 

―好きな場所を3つ教えてください。

サフォークにあるアルデ川。子供達と一緒に泳いだり、セイリングしたり、川辺の草の上に寝転んだり。あとは、ロンドンのチェルシー・フィジック・ガーデンとプレイス・イン・コーンウォ-ルという場所。外壁に腰掛けて、川を眺める。

 

―好きな休日の過ごし方は?

故郷のサフォークで過ごすのが好き。川のそばにコテージを借りて散歩し、カントリーサイドで採ったワイルドフードを借りて散歩し、カントリーサイドで採ったワイルドフードを料理する。スケッチブックにたくさんいたずら描きして、葉っぱや花を収集する。そして小さなボードでセイリングする。

 

―人生で最も幸福な瞬間はなんでしたか?

今までずっと悪くない人生だった。いつも本当にラッキーだった。太陽の光の中、兄弟と一緒にボードのデッキに横たわっていた時のこと今までも思い出す。その時は世界のことになんてまったく無頓着で、ただ暑くなれば水の中に飛び込んだ。それだって、生きているからこそできること。

 

―もしデザイナーになっていなかったら、何になっていたと思いますか?

コックさんかガーデナーかな。あるいは、車やバイクを直すのが好きだから、機械工?

 

―常に憧れ続けていた人は?

何事も大げさにせずさらっとこなす、普通のいい人。自分の父親や兄弟のような・・・

 

―あなたの宝物は?

子供たち

 

Jewellery Collcection

THE BIRDS AND THE WOODBEES

 

森の中でひっそりと暮らす鳥や虫たち。パールの卵を見守る鳥の夫婦、鼻をついばむ小鳥。小さなジュエリーひとつひとつから見えてくる、穏やかで優しい時間。

 

 

Bridal Ring Collection

Branch

 

樹木の細い枝の絶妙な質感を表現しウエディングリング。伝統的なウエディングバンドでありながら、枝のように微妙な違いをジェントルマンのリングに。レディースのリングには細い枝に朝露のようなきらめきをダイヤモンドで表現。

 

 

Eyebright

 

Eyebrightと呼ばれる繊細な花は、昔から瞳を沈静させる効果があった。”ダイヤモンドの輝きは瞳をどのようにとらえるか”からインスピレーションされ、Eyebrightと呼ぶことにした。

Tulip

 

このエンゲージメントリングは優美なチューリップにインスパイアされてデザイン。ティアドロップ形のダイヤモンドは満開になる前の花のシェイプのように、葉はダイヤモンドに向かってエレガントに巻きついている。

 

 

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